雑食思想の溜め池

生活していれば自然と湧き出て来る思いの数々。ここは、ぼくの中でゲシュタルト形成や拡張へ向けて流れ着いた、様々な興味の源泉からの思想が集う場所である・・・。と意気込んで始めたものの、だんだんとその色が薄くなってきました。

アメリカのテレビドラマ24(Twenty four)で学んだ語句

ここ数か月かつてアメリカのみならず日本でも大ヒットしたアメリカのTVドラマシリーズの24(Twenty four)を見ていました。おそらくこれをリアルタイムで見ていたら一話一話待ち遠しくて仕方なかったでしょうね。ハラハラドキドキテロリストに対峙するこのドラマからは、信頼と裏切り、決断することについて考えさせられますね。
今日は、このドラマから学んだ語句を書き出しておこうと思いました。
  • flak jacket:防弾チョッキ

普通、「防弾」とくれば、bulletproofと思うじゃないですか。「防水」はwaterproofだし、「防音」ならsoundproof。ぼくは「防〇」と聞けば、〇proofというのが当たり前で、これが全てだと思っていました。ところが、flakですよ。字幕がなければ意味わかりませんでした。映像だけみてると捜査員が「なぜ防弾チョッキなんかを…」と言ってることが想像できますが、聞こえてくる音がまるで違う。フラック?そこで調べてみるとどうやらflak jacketは米軍用語のようですね。米軍用語とはいえテレビドラマで使用されるぐらいだからアメリカ人なら知っている単語ってことなんでしょう。flakとは「対空砲火」という意味らしく、「ひどい非難」という意味もあるようです。会議の場で集中砲火を浴びるという日本語の比喩がそのまま当てはまりそうですね。

  • forensics:鑑識

これも普通に「鑑識」って英語でなんて言うんだろう?と辞書を引いても簡単には出てこない単語ではないでしょうか。まず出て来るのがthe crime laboratory investigation。長い…。これを一言でこういうんですね。映像でも「鑑識を呼べ!」というような日本の刑事ドラマでもよく出て来るシーンと同じように使われているので、「鑑識」という意味なんだろうなと想像します。それでforensicsを調べると、大概まず「法医学」という言葉が出てきます。そして続いて「科学捜査」。その辺から辞書により「警察の鑑識課」という定義も含まれているようです。日本語からすると「法医学」と「鑑識」は少し距離があるように感じますが、語彙の本質を考えるとなるほど同じルートに辿り着きそうですよね。

  • immunity:恩赦
  • pardon:恩赦

これらはどちらも違う意味で認識していた単語でした。immunityは「免疫」、pardonは「ごめんなさい」。これらは捜査班がテロリストの一味を取り押さえたときにアメリカ大統領と法取引をして黒幕への手がかりを得ようとする文脈やシーンで出て来る言葉で、知っている単語だけに文脈にそぐわない。pardonは何となくわかりますが、ずいぶんと軽いイメージがするなと思っていましたが、このような意義があるんですね。

  • impersonate:成りすます

捜査員に徐々に追い詰められていく敵が捜査の目を出し抜くために警官を倒し、奪った無線機でウソの報告を流し捜査網を潜り抜けようと企む場面で出てきます。Jackは衛星画像や無線でのやり取りの中で、ある警官が敵の逃走経路について報告する内容が不自然なことから、状況を見破り「敵は警官に成りすまして逃走中!すべての出口を塞げ!」と無線で他の捜査員に指示するのです。

これはなかなかいい単語だなと思いました。あるpersonになるということですね。それも人を騙すためになる。オレオレ詐欺はこの単語で表現できるのでしょうか。これに似た単語としてpersonateがあります。この単語も同じような意味ですが、どうやら辞書によると「劇などで役に成りきる」といった意味が強いようです。しかし、定義を読む限りどちらにも同じような定義が並んでおり非常に似ているので、ぼくには明確な違いはわかりません。

  • get the visual:視認する

これも張り込み中に対象物(人や車)が現れたことを仲間に無線などで知らせるという独特な場面での定型句としてしか使わないのではないでしょうか。

  • go dark:音信不通になる

「行く」「闇」という単語から想像が付きますが、面白い言い方ですね。missingとか、lose contact withとか言わない。coolですね。これとは別に「行く」「南」という単語で「失敗する」という語句もありますが、それはビリージョエルのStrangerという歌で知りました。go southという語句です。だからといってgo northと言えば「成功する」という意味にはならないんですよね。

  • moll:スパイ

字幕上、スパイと訳されていることが多いですが、意味としては女性の犯罪者とか犯罪者の情婦という意味で、簡単に言うと「悪い男に関係する女」ということのようです。知らなかったー。

  • take cover:隠れる

こういう単語も日本語をみると、hideじゃダメなの?とかって思ってしまいます。しかしこれはcoverという単語から想像できるように、「何かの陰に隠れろ」、「何かの下に潜って見つからないようにしろ」という意味を端的に表現できる語句なんですね。

映像ではヘリコプターに乗った反政府軍に追われる子供たちを、空から見つからないように森の中を歩いて誘導しているシーンで出てきます。少し開けた土地に出たところでヘリに見つかってしまったときに散りじりになった子供たちに叫ぶセリフなのでこういう語句を選ぶんでしょうね。確かに単に「隠れろ」というよりわかりやすいですね。

  • tac(tical) team:戦術チーム

これはとにかくよく出て来る語句ですね。特に目からウロコ的な追加内容はありませんが、頻出表現でしたので取り上げてみました。敵を追い詰めるための戦術を実行するチームのことです。

このドラマのような大規模なテロを起こすためには、やはりこのような組織が必要になってくるんでしょうか。辞書からのそのままの転記で、「長期間一般市民のように生活し、テロ組織から指令を受けたら活動するテロリスト」という意味です。一人一人を眠れる細胞と見なしているところが面白いなと思いました。