雑食思想の溜め池

生活していれば自然と湧き出て来る思いの数々。ここは、ぼくの中でゲシュタルト形成や拡張へ向けて流れ着いた、様々な興味の源泉からの思想が集う場所である・・・。と意気込んで始めたものの、だんだんとその色が薄くなってきました。

Nespressoの新作法採用マシンVERTUOー重力、圧力の次は遠心力!

ようこそ!ヴァーチュオさん

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どのようにスタートしたのか?

エスプレッソマシンが我が家に必須となってきたのは7~8年前からでしょうか。エスプレッソといえば挽いたコーヒー豆(お茶葉)にスチームで圧力をかけて抽出するコーヒー(お茶)の抽出法ですが、それゆえにそうやって淹れたコーヒーは重力に従って落下するお湯で抽出するドリップ式と違って自然の力では作り出せない飲み物なんですね。ドリップ式は円錐形のドリッパーに濾紙を置いてお湯を注ぐということを手作業でするか、機械にやってもらうかというチョイスがありますがエスプレッソは機械を使わずその圧力を作り出すことはそう簡単にはいきません。その味はもちろん有名チェーン店などで飲むことができるので知っていましたし、ドリップ式とは違って濃い、パンチが効いている感があり、おいしいと思っていました。

それはある日の試飲に始まった

あ、思い出しました。エスプレッソはカフェで飲む物と思っていたある日ヨドバシカメラで行われていた家庭用エスプレッソマシンの実演販売で試飲をして、そのクオリティーの高さに感激してほぼ衝動的に購入を決めたことを思い出しました。ぼくらはあまり衝動買いはしないのですが、かみさんと二人でヨドバシカメラをぶらついていて二人してちょっと試飲させてもらって家でもこんなにおいしくできるのかと感激して、ウィンターキャンペーンにも背中を押されてU(ユー)という機種を購入したのです。

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このU(ユー)はモデルのマイナーチェンジなのか、バリエーションなのかわかりませんが、部分的に異なるモデルが結構多く、このタイプはもう今ではもうあまり見かけないですね。ネスプレッソ U(ユー )ブラック D50BKであれば、このリンクで販売されているようですが、色だけでなくデザインも少し違います。

そこから我が家のエスプレッソ愛はどんどん深まっていき、毎日一杯は飲まないと気が済まないという状態になっています。ぼくらはアルコールはまったく飲まなくても大丈夫なんですが、エスプレッソは欠かせません。子供のころ食後に一杯のコーヒーを飲んで「ハァ~」とか言って気持ちよさそうでいた大人の気が知れなかったのですが、今は身に染みてよくわかります。アル中ではなくカフェイン中毒?と思われるかもしれませんが、デカフェを飲んでいるので単にエスプレッソ好きです。

とはいえ、ドリップ式のコーヒーとは違い、エスプレッソを完全にブラックで飲むのはちょっと難しいんです。ブラックで飲むイタリア人とかからしたらぼくらはおこちゃまなのかもしれません。しかしそういう人も多いのは確かで、このマシンとは別にミルクフォーマー(エアロチーノ)もあります。

つまりカフェラテやカプチーノで飲むんですね。ぼくらもその口でミルクは必要です。そうやって楽しんでいるうちに新しい機種が出てきました。ラティシマ・タッチ(ラティシマ・タッチ ホワイト f511wh 【ネスプレッソ公式サイト】)というんですが、その機種は本体にミルクも同時にセットすることでカフェラテも作れるという優れものです。

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ぼくらのエスプレッソ生活に変化が

少しお高いその機種に乗り換えたのが4年ほど前。カフェラテを一つのマシンで淹れることができる、そんな新生活をエンジョイしていました。しかしここ数年少しぼくらの食生活に変化が出てきました。それがほかのカテゴリーでも書いている健康に関する意識です。その一環で牛乳はちょっと控えたいということになったんですね。かといってミルクを入れないのも飲みにくいので豆乳にしたのです。ところがこのマシン、牛乳以外を想定していないので豆乳を入れることができません。そうなってからはラティシマはミルクフォーマーの機能は使うことなく、鍋で豆乳を温めてエスプレッソだけをマシンで淹れていました。エアロチーノは乗換と同時に手放してしまいましたが、それを豆乳に使えば泡立つかは別にして、温めることはできるはずです。

革命児の登場

そんなところへ今回の新機種登場を知ったのです。阪急百貨店のブティックへ、いつものようにカプセルを購入しに行ったときのことです。ネスプレッソではカプセルを購入する前に試飲をさせてもらえるというシステムになっています。そこで試飲コーナーへ行き店員さんを待っていると、大きなマググラスで試飲をしている人がいるではありませんか。そしてテーブルには見たことのないマシンが。ネスプレッソが新機種を発売するのはもちろん珍しくないので、新しいのが出たのか。と思って試飲をしている人に店員さんが話している内容を聴いていたら、どうやら新しい技術で抽出するマシンを発売するということだったのです。

第三のフォース

重力でもなく、圧力でもない力・・・それは遠心力を使って抽出するという方法を編み出したらしく、このフォースの覚醒がコーヒーの抽出分野に新たな風穴を開けたというのです。

今では巷で少しずつ宣伝やコマーシャルで聞く内容だと思いますが、多くのエスプレッソ愛好家は「エスプレッソはサイズが小さい。一杯でもっと多く飲みたい」と感じている統計をネスプレッソは割り出したらしいんです。確かにぼくらもエスプレッソはちょっと量が少ないという感じがする二人なんですね。もっとがっつり飲みたい。おそらく無意識の欲求は芽生えていたのです。その無意識がここで意識下に晒されたのです。

いつもどおりエスプレッソの試飲をさせてもらいながらぼくらのお相手をしてくれた店員さんにそのマシンのことをちょっと尋ねてみるとその遠心力抽出法を採用したマシンの方も試飲させてもらえることになりました。そこでまたぼくらの驚きの琴線をビンビン弾かれたんですね。

ぼくらの飲み方からして、このマシンの方がいいのではないか。

ところで、エスプレッソとは圧力をかけて抽出する方法のことをいう(そういう抽出をしたお茶をエスプレッソティーという)ので、もはやこれはエスプレッソとは呼べないと思うんですが、何と呼ぶんでしょうね。この第三のフォースである遠心力で抽出したコーヒーとして誰かにとられる前に商標登録のような何らかの命名をしておいた方がいいじゃないでしょうか。

ぼくらの飲み方との相性

このヴァーチュオはミルクは少量を加える事しか想定していないらしく、そういう機能はありません。しかし先程も書いたように、今やミルクをマシンで温めずに飲みます。

次にマグサイズやのアルトサイズという大き目の抽出用カプセルもあるということで、そうなるといくら何でもぼくらには大きすぎるのですが、ぼくらはいつも一緒に飲むのでこれなら一回の抽出で二人分が一気にできるのです。一杯で二人分なんですね。そんなサイズのプリ設定、具体的には・・・

  • アルト:      約414ml
  • マグ:       約230ml
  • グランルンゴ:   約150ml
  • ダブルエスプレッソ:約80ml
  • エスプレッソ:   約40ml

といったサイズがあり、それぞれのカプセルで既にその抽出量は決まっています。カプセルにプリントされているバーコードをマシンが読み込んで、それに合った量とお湯の温度で抽出するのです。とはいえ、その抽出量を調節することはできるようです。これだけ種類があってもやはりマグやアルトサイズにばかり目が行きます。

ここで気になるのがそのお値段。カプセルは10個入りで、種類によって値段は少々違いますが、だいたい今までのエスプレッソとあまり変わらず税込みで864円から1080円ですので、1カプセル当たりは言うまでもなくその10分の1になります。大きい方のカプセルでも1080円なのでそれを二人で飲めば、今後今までの約半分の値段で飲めるということになるのです。ミルクの量や実際に飲みたい量は人によりけりですが、ぼくらは多く安く飲めるようになると感じます。

少しずつ心は引き寄せられてきました。このマシンは遠心力を使ってエキスを外心へ向けて抽出していますが、気持ちに対してはブラックホールのように吸い寄せる力が猛烈に働いています。

最後に「そんなこと言うても結局この機械高いんでしょ?」

よくある実演販売でのお客さんの心の声です。ぼくらの心にもそれはわいてきていました。そして恐る恐る訊きます。すると約2万円。といってもカラーによって価格がちがうんです。それもかなりの違いがあります。ホワイトやレッドはラティシマよりも安い。先程のカプセルの使用量から考えたらこれからこちらの方が安くつくんじゃないの?って話になってお互い顔を見合わせて、「これは買いだ」と目で合図を送ります。ただ今回は衝動買いはしませんでした。

先行予約にはお試しセットがプラス1(もともと1つ同梱されています)それにカプセルを入れるクリアキューブがプレゼント。その予約の締切日などだけをしっかり確認しておいて一旦持ち帰りました。念のためうちでいろいろとシミュレーションをして、「よし買おう」ということになりました。

ついにいらっしゃいましたヴァーチュオ君

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このマシンの特長はあちらこちらで知ることができると思いますので、ここでは使い勝手をちょっと紹介しようかなと思います。まず味は文句なし。ブティックで試飲させてもらっていたのでわかってましたが、エスプレッソと変わりなくおいしい。とはいってもアルトサイズは試飲には大きすぎるせいでしょうね。まだ試せてはいません。それでもマグサイズでも圧力に負けず劣らず、遠心力もよく効いています。エスプレッソに負けず劣らず濃く、パンチが効いています。お試しカプセルがついておりその一つ一つの感想を書くのも大変ですし、ぼくらは豆乳を入れてるので、具体的なことは言えませんが、マグサイズでも十分エスプレッソ感出ていましたが、エスプレッソサイズやダブルエスプレッソサイズは、よりエスプレッソに近い感じがしました。アルトサイズはパンチはある程度効いていますが、少し水分を感じます。つまりサイズが多いと若干水っけが出てくるのかもしれませんが、比較してそう感じる程度だと思いました。クレマに関してはいずれのサイズもエスプレッソ(ラティシマやUで淹れたもの)よりもモコモコしていて、それがボタン一つでできてしまいます。それをスプーンなどで混ぜ込むとパンチを残したまま少しまろやかになります。勝手に「パンチ」と言ってますが、濃さとも違う…。いや、濃いんですが単なる濃さではない。「アクセント」ととでもいうんですかね。風味の中に突出した心地よい苦みのような刺激のような…。いずれにしても定義が万人が思うものではないのでその点を強調してもしかたないですね。

革命児におこがましくも提言をいくつか…

さて、いざ我が家へこのマシンを迎え入れると、ブティックでの試飲時には気が付かなかった、まだ粗削りだなと思うことも確かにいくつか見えてきます。おそらく次号機へ向けた改良はもう始まっているんじゃないかと想像しています。

  1. 一つ目に、使い勝手として水タンクのフタが水タンクに落ちやすいということがあります。フタとタンクの縁のサイズがほぼ同じなので、少しずれるだけで落ちてしまうんですね。せめてマンホールの原理で、ふたを丸くしてもらえたらと思います。それよりも、ヒンジ付きのフタがいいかと思います。
  2. 二つ目に、もう一つの使い勝手としてカプセルを入れる時にカパッと開け、カプセルを入れたあと閉じる部分が大きいです。大きいだけならいいですが腕力が結構いります。片手では難しいですね。力の弱い方にはちょっとマイナスイメージになるのではないでしょうか。また、上に開けるということは、そこにスペースが必要になります。デッドスペースです。
  3. デッドスペース繋がりで、カプセル排出口が横からのアクセスになるので、横にスペースが必要です。これもデッドスペースとなってキッチンのレイアウト上、うちのように限られたカウンタースペースではそういったスペースがちょっともったいないです。(今までのマシンでは使用済みカプセルは全面から取り出せました。)要するに上に20cmほど、左横に15cmほどの隙間が必要なのです。せっかく日本人の「ガッツリ飲みたい」を叶えてくれていますが、比較的狭い日本の台所事情には先代機種から退化してしまった感を否めません。
  4. デッドスペース関連でレイアウト問題として、電源コードが太い!硬い!まとめにくい!そしてその出口が一つだけということが少し不便です。U(ユー)は水タンクを後だけでなく左右に移動でき、電源コードもそれに合わせて横から出せた(と思う)し、ラティシマは本体底に余分な電源コードを這わせて、ある程度長さを調節できましたし、それほど太くないですが、バーチュオの電源の向きは後ろからだけでさらに硬いので本体の長さ以上に奥行きが必要になります。置き場所のレイアウトが限定されてしまうのが難点。
  5. 最後にメンテのための湯通しはかなり長めです。約7分と書いてあります。一日の終わりには湯通しが必要なのはわかります。例えばカフェを経営していて一日に何杯も淹れているのであれば、一日の終わりに7分間お湯を走らせている間他の作業をすると思えばそれほどおっくうではないと思います。しかし家庭用としてうちは朝一杯、夜一杯が平均的な量です。そうなると7分は必要ないんではないかと考えてしまうんですよね。10杯以上で7分なら妥当かな。5杯以内であればせめて1分ぐらいで洗浄できるといいんですが、難しいんでしょうかね。取説には毎日のメンテナンスとして1分半ぐらい湯通しするという簡易方法もあるという趣旨の説明もされていますが、これはオススメなのか妥協案なのか?おそらくうちではそれぐらいの洗浄になるでしょう。そういった使い方をする人(家庭)も結構あるんじゃないかあと思います。要するにコーヒーを淹れている時間より洗浄している時間の方が断然長いというのがそう感じさせる要因だと思います。その辺も次号機には期待します。

なんだかんだ言って応援しています!

そんな風に改良点はまだまだたくさん見え隠れするこのヴァーチュオですが、上記の偉そうな提言でお分かりと思いますが、味やテースト(同じか?)に関しては何も言うことはありません。デザインのみです。それもぼくら個人的な使用方法に基づいた意見です。万人受けするものを作るのは不可能です。ですのであくまでも意見です。

サイズも大きいサイズであればぼくらは半分こして飲みますが、本来一人分のサイズなので、多く飲みたい人には本当にありがたいと思います。それから魔法瓶などに入れて外に持って行くにもいいと思います。

5年の年月をかけて作り出した記念すべき初号機ということでおめでとうございます!そしてありがとうございます!と言いたいです。まずはコーヒー界に新たな抽出作法の風穴を開け、味を確立させたということで素晴らしいマシンだと思います。VERTUO2号機に期待してます!

デカフェを増やして!

あ、それともっと大事なこと。それはカフェインレス(デカフェ)が4種類しかないのがちょっと惜しい。特にアルトサイズ用のデカフェがないので、そこにデカフェを追加してくれたらいいな。ぼくらとしては特に夜に飲むときはカフェインを取りたくないなと思っていますが、最近では昼間でもデカフェがメインとなっています。ですのでデカフェが増えてくれたらぼくらとしては上記のデザイン改良よりも嬉しいですね。

 

 

■エアロチーノとのバンドル商品

もちろん色違いもあります。

 

 

■ラティシマタッチ:ミルクフォーマー付きエスプレッソマシン

これも色違いあります。