雑食思想の溜め池

生活していれば自然と湧き出て来る思いの数々。ここは、ぼくの中でゲシュタルト形成や拡張へ向けて流れ着いた、様々な興味の源泉からの思想が集う場所である・・・。と意気込んで始めたものの、だんだんとその色が薄くなってきました。

女性専用車両での攻防から学べたこと

二日に渡ってコンビニでの不思議体験について
ご紹介してきて、ふと、ある点で関連性を感じて
思い出したことがあります。
話が少し逸れるように思われますが、ある一点で辛うじて
繋がっています…。
いや繋げているだけかな?

私の音楽仲間の知り合いに、どこかの大学の博士がいます。
彼はある日、地下鉄の女性専用車両
に間違えて乗ってしまったとき、
1人のおせっかいそうなおばちゃんに
これは女性専用車両ですよ、と言われたそうです。
そのとき彼は、慌てることもなく、平静のまま
「私は女です」と言い捨てたらしいのです。
もちろんそこからおばちゃんとのバトルが始まりました。
しかし、彼はとても頭が切れる人で、
どうみても劣勢な自分の立場にもかかわらず
冷静さを保つと、形勢を逆転させて、
相手をギャフンと言わせたらしいのです。

ちょっとした不注意から、乗る車両を
間違えた自分を、見かけだけで男だと決めてかかり
女性専用車両のヒロインかのように振る舞う
そのおばちゃんの意地悪さを戒めようと
理詰めで、逆に相手を追い込む論理を一瞬にして思いつく
その頭脳と度胸がすばらしいと思いました。

おそらく彼自身はルールに反したことをしており、
客観的に悪いのは自分だということは認識していた
と思います。
逆におばさんは、自分の正しさに
自信たっぷりだったことでしょう。
しかし彼は、そんな言われようがあるか
ということに対する対抗心からだったと思います。
そのときの彼の論理は忘れてしまいましたが、
多少の無理はあるにせよ、理屈は通っていた
と記憶しています。
形勢を覆す論理武装をすぐに構築してしまう。
さすが博士は違う…。
ディベートも強いだろうなと思いました。
落ち着いてその策を思いつくという
一種の処世術は大切だと思った次第です。

おばさんもまさかの「私は女です」という
どう見ても男の口から告げられた堂々とした言葉で
かなり気が動転したことでしょう。
その気持ちの差で撃沈されたとも言えるかもしれません。

何の話だったかというと、
自分が不利な状況に陥っても、
思いがけない状況に遭遇しても、
とにかく常に冷静にいることが大事だということです。
そこから、その境遇を脱する次の一手を見つけ
それを発話する。
その一手は、この教授のように真っ向から立ち向かう手なのか、
または、ぼくがコンビニで後から思いついたように
合気道のように相手の流れに乗ってそれを自分の勢いに
転換してカウンターで攻撃を仕掛ける手かもしれません。

いずれにせよ冷静さがそれを生み出すと思いました。

因みに、彼は「ストレート」です。