雑食思想の溜め池

生活していれば自然と湧き出て来る思いの数々。ここは、ぼくの中でゲシュタルト形成や拡張へ向けて流れ着いた、様々な興味の源泉からの思想が集う場所である・・・。と意気込んで始めたものの、だんだんとその色が薄くなってきました。

納豆で竪穴式住居

1級建築士である父親の関係で幼いころから工具は身近にあり、ぼくはそれらの取り扱いに慣れていたため、手先が器用で工作が得意な少年でした。小学校時代、夏休みの自由研究という宿題が苦手で、小学生が考える自由研究なんて、誰かが既に疑問に思って、答えを出しているはずだから研究してもしかたないとひねくれていた少年が自由研究のごまかしとして提出したものは何らかの工作作品でした。ただし市販のキットは子供ながら邪道であると感じていました。では何を作ったか?記憶に残っているものはほとんどないのですが、唯一覚えているのは縄文時代の竪穴式住居の立て方が簡単に説明されている本を見ながらそのミニチュアを建て、その工程を写真に撮ったこと。材料は紙粘土に円柱形の木材、麻紐、そして納豆でした。納豆?と思われましたか?正確には藁納豆の藁ですね。茅葺き屋根に何を使おうかと思って思いついたのが納豆でした。穴の直径30センチほどのミニチュアの建築物と実物大の藁の繊維のサイズ感が多少不釣り合いではありましたが、その発想を優先することにした記憶があります。