雑食思想の溜め池

生活していれば自然と湧き出て来る思いの数々。ここは、ぼくの中でゲシュタルト形成や拡張へ向けて流れ着いた、様々な興味の源泉からの思想が集う場所である・・・。と意気込んで始めたものの、だんだんとその色が薄くなってきました。

それって、利き手、利き足のあてになる?

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犯人当て推理の材料となる利き手や利き足について、以前から気になっていたことがあります。

殺人現場の状況などから犯人が左利きの人間だと思われるとき、探偵は容疑者の行動をよく観察して、その人物の利き手や利き足を「知る」ということをしますね。素人でもわかるぐらいはっきりしている、

  • 字を書く時ペンなどを持つ手
  • 箸を持つ手
  • 物を投げる手や物を蹴る足
  • ハサミなどの道具を操作する手

といったものは、それこそが利き手、利き足が直接使われるので特に異議はないのですが、その他の動作からいわば間接的に利き手や利き足を想像するときに次のような動作を引き合いに出すことがありますよね。

  • カバンを掛けるときに使う肩
  • 走り幅飛びでジャンプするときに踏み切る足
  • 飲み物を飲むときに使う手
  • 電話をするときの手

これらってどう思います?それらの手足が利き手、利き足でしょうか。

実際のところ、推理もののドラマとか(実はこの記事を書くに当たってはコナンを見ながらの突っ込みでした)では、これらもその時の手足が利き手利き足と判断して、推理に使われることが多いと思いますが、これらって見るたびに、「あー、これらも利き手、利き足として使われるんだろうなー」と思うんですよ。

でも、ぼく自身カバンを掛けたり、飲み物を飲むなどでリストアップした行為に使うのは利き手や利き足ではない方なんですよね。

それってぼくが特別なんでしょうか。

ぼくがこれらの行為をするときに利き手や利き足を使わない理由を書いてみます。まずは利き手についてですが、気持ちとして働くのは、常に利き手は空けておきたいという気持ちがあります。

右利きのぼくは、カバンを持つときは左肩にカバンを掛けて、利き手である右手の可動域を最大に確保したい。飲み物にしても右手で字を書いているとか、箸を持っているというシチュエーションが多いのか、ものを飲んでいるときに、少なくとも飲み物を口に運ぶという単純作業よりも複雑な作業が発生したときに、持ち替えなくてもいい(そのままカップを置けばいいんですけどね)という気持ちが働くんですね。

電話のときはまさにそれで、電話中にメモをとる行為をするには左手で受話器を持っていたほうが楽ということです。これには利き耳ってものがあるかもしれませんが、電話のかけ方から利き耳が決まってくるように感じますね。

そして、走り幅跳びの踏み込みは、イメージとしてボールを蹴るときの軸足(ボールを蹴る方ではない足)を踏み込む足に使ったほうが強く踏み切れるんですよ。つまりジャンプするときに前に振り出す足(右足)に力を込めやすいんでしょうね。そのとき片足立ちになってボールを蹴る瞬間にバランスを取りやすい方の足は利き足とは逆(左足)で、ジャンプするときにも踏切り足(左足)になるんじゃないかと思うのです。

念のために書いておくと、「ボールを蹴る足を利き足とする」という定義が前提です。

これってぼく独特のことなのでしょうか。勝手な想像ですが、結構そういう人はいそうな気がしてます。

と、こんなことを書いていたら、またまたコナンでやってました。

このエピソードでは、ある人の目の前にボールが飛んできたとき、とっさに出た手が左手でした。同じ人が別のシーンではカバンを掛けている肩が左だったというところから、その人は左利きだろうとミスリードさせておいて、実は右利きだったと推理しているんです。

このエピソードは正しいなと思いました。

なぜかというと、この容疑者は野球の経験者なんですね。だから当然ボールを投げるのは右だけど、取るのはグローブを付けている左手の方が慣れているわけなので、とっさに出るのは左手で不思議ではないのです。ぼくも子供の頃野球をやっていたのでその気持ちはわかります。

そして特にピッチャーはボールを投げること以外では右を使わないようにするため、カバンとかは左側で持つ。そういうタネ明かしをしていました。

最近ではメジャーリーガーの大谷投手が投げたボールを打った打者のバットが折れて、彼の前に転がってきたというシーンがありました。それをちゃんとグローブを外して左手で拾い上げていたんです。

また別の番組では、彼にプチ「どっきり」を仕掛けた同級生が、大谷選手が人を右手で叩いたりしないかを検証するとかいう話題もあって、そこまで徹底してるんだって初めて知りました。(そのときはちゃんと左手で相手の頭をポンッと軽く叩いていたため、同級生も説教することもなく終わっていました)

ぼくは子供だったしピッチャーではなかったから、利き腕を労わるというレベルまでは達してないけれど、野球の経験がある人はきっとそういう感覚を持っていると思うんです。

だから、他にも人のクセとか、思いもよらない理由があると思うので、その辺は推理に利用されてもちょっと無理があるなあと感じることがあるというお話でした。